• グルメ部
    今柊二の「定食ホイホイ」
  • 読書部
    とみさわ昭仁の「古本“珍生”相談」
  • 文芸部
    ピエール大場の官能小説「路地裏のよろめき」
  • グルメ部
    高山夫妻の「おふたり処」
  • ジャズ部
    DJ大塚広子の「神保町JAZZ」
    2012〜15年掲載

  以前から気になっていた御茶ノ水駅そばの「中華料理やまだ」──とても力がありそうな店構えだ。外から見ていてもよくわかった。しかし、なかなか入るタイミングがなくて、ようやくある土曜の13時40分くらいに入ることができた。 何を食べようかと思ったが、ラーメンとチャーハンが食べたくなった。どうやら外のメニューや中を覗き込んだ結果、そのセットが650円であることが判明したからだ。よしっと思って入店。
  店内はとても清潔な感じで半分くらいはお客さんで埋まっている。"夜はけっこう客でいっぱいなんだよね"とか思っていると、入口でお姉さんに「食券制です」と言われたので、レジで注文して会計をして、プラスチックの札をもらって席に座る。お姉さんが水をすぐもってくれたのでそれを飲んでいるとセット到着。
  まずはラーメン。これはオーソドックス。ワカメ、メンマ、ネギ、そしてチャーシューといった具。まずお箸でぐるぐる混ぜてスープを。うん、コクのある醤油味でおいしい。麺は中くらいの太さでシコシコ。とても普通においしい!
  続けてチャーハンに。半チャーハンですね。食べてみると、ステキなショッパさのパラリ系チャーハン。玉子、チャーシューなどのシンプルな具だけど、鍋さばきがうまいのだろう。ほんの少しだけ白いごはんが残っているけど、私は味の変化を楽しめるので好きなんだよね。食べ進めると、ラーメンとの相性は抜群だなと納得。
  また、このラーメン・チャーハンを共に食べるときは水をゴクゴク飲むけど、すぐお姉さんが水を足しに来てくれるところもとてもうれしいのだった。

本文の続きになるけど、ラーメンの最後にチャーシューを食べた。これが手作りらしき巻豚のチャーシュー。しばらくおつゆの中につけておいたおかげで、柔らかくなっていて絶妙だった。子どもの頃から最後にチャーシューを食べるくせがあり、死ぬまで治りそうにない。
そういう意味では、チャーシューがどっさり載ったチャーシュー麺は、一体どうやって食べていいかわからないので、ほとんど注文しないなぁ……。なんかもったいない気がするしね。


神奈川新聞社より
かながわ定食紀行 もう一杯!』(文庫)
好評発売中!!

イメージ
外観
店 名 :
中華料理 やまだ
住 所 :
神田駿河台2-10-5