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    DJ大塚広子の「神保町JAZZ」
    2012〜15年掲載

DJ 大塚広子の神保町JAZZ:人気美人DJ・大塚広子が贈る、珠玉の神保町セレクト!

DJ Hiroko Otuka
幅広く柔軟なJazzの切り口と、徹底した音源追求、繊細かつ大胆なプレイを持ち味に、DJ/イベント企画、執筆活動を行う。全国各地から、スペイン、フジロックフェスティバル、BLUE NOTE TOKYO、東京ジャズフェスティバル等に出演。日本のジャズ・レーベル、「TRIO」、「somethin'else」(EMI)、「DIW」(DISK UNION)、「Venus Records」のMIXCDを監修制作する。

オフィシャルHP http://djotsuka.com

第17回 誰でもわかる!?年齢別イスラエル・ジャズマン特集!

Hiroko's Selection

  • Be My Monster Love

    @
    Suite Of The East
    Omer Avital

    2012年リリース。本作の録音は2006年。小さなスタジオで最小限の設備で録音されたという本作の印象は、むしろエネルギッシュで旨味がギュっと詰まった内容!ライヴ感と緊張感が伝わってきます。Fresh Sound New Talentレーベルからリリースされている同じく2006年録音の彼の作品『Arrival』との比較も面白い。

  • On How Life Is

    A
    Triveni II
    Avishai Cohen

    2012年リリース。@のオマー・アヴィタル(b)と、7月に紹介したナシート・ウェイツ(ds)との注目トリオ。ハードバップからファンクへギアチェンジしたアレンジや、チャールズ・ミンガス、ドン・チェリー、そしてオーネット・コールマン愛が伝わってくるロフト派の流れを組んだ楽曲も痛烈。現代ジャズへの意気込みがぐいぐい伝わってくる。

  • Today's Opinion

    B
    Shai Maestro
    Shai Maestro

    2013年リリース。フレッシュな注目ピアニスト待望初リーダー作。妥協は一切なし!伝統を意識しながらも革新的、若さが漲る自由な感性のサウンドが楽しめる。メンバーのドラマーであるジヴ・ラヴィッツの作品『Images From Home』(2009年リリース)もイスラエル・コミュニティから生まれた要チェック作品でおすすめ。

  • Gwotet

    C
    This Just In
    Gilad Hekselman

    2013年リリース。現代感覚抜群の若手ギタリストの4作目で、マーク・ターナー(ts)をゲストに迎えたレギュラーカルテット作品。宇宙的な空間の中に、牧歌的な空気も感じさせるストーリー性豊かな展開が魅力。現在チック・コリアのグループでも活躍中のロイ・ヘインズの孫、マーカス・ギルモアのドラミングにも注目!

ニューヨークに渡った第一世代。
イスラエルの頼れるお兄さん

 先月8月は、ニューヨークのリアル体験をお伝えしましたが、"インド&イスラエル系ミュージシャンの活躍が今、とても注目されています♪" と締めたからには、やるしかないっしょ!イスラエル特集☆ 以前から気になってはいたものの、調べれば調べるほど気になるミュージシャンが出てくる出てくる・・・しかも同姓同名までいるという・・・!なにから聞いたらいいの!ってパニクるまえに、まずは世代別にこのキーマンを押さえておきましょうか♪まずは一番上の世代から。1971年生まれのお兄さん的存在、オマー・アヴィタル(b)。パワーある音量と圧倒的なベース・ラインはもちろんですが、彼の魅力はテクニックというより自らのルーツに根ざしたもっと普遍的な奥深いもの。人間味ある独特のベース音と空気感が魅力です。@を聞くとイスラエル独特の哀愁を帯びたフレーズやメロディの虜になるはず・・・♪そうそう同じくイスラエルの同世代ベーシストには、アヴィシャイ・コーエン(1970年生まれ)がいますね。チック・コリア&オリジンのベーシストとして活躍し、国際的に広く認められているカリスマ・ベーシストです。ブルーノートからリリースされた作品は見る機会も多いので是非一度チェックしてみてほしいのですが、今回ピックアップするのは同姓同名の、次世代の期待の星!トランぺッターのアヴィシャイ・コーエン君です!(なんというややこしさ・・・笑)

意思ある第二世代と、
自由なセンスの末っ子君たち

 彼は一つ下の世代の1978年生まれ。硬派なハードバップ路線かと思えばルーツ回帰のアフリカンなグルーヴやロフトジャズ路線もしっかり意識した選曲で、同世代のわたくしにはドツボ♪ Aのレギュラー・トリオをはじめ、現代ジャズシーンの注目プロジェクト、SFジャズ・コレクティヴや、兄姉とのユニット、3コーエンズ、ミンガス・ビッグバンド等でも大忙しです。更にはもっと若手1980代世代のフレッシュメンバーも要注目ですよ。1987年生まれのシャイ・マエストロ君(p)は前述のお兄さんベーシスト、アビシャイ・グループのレギュラー・ピアニストの座を射止めトップ・クラスのステージで経験を積んできた実力派。約5年の経験を経てようやく自らの名前のリーダーアルバムを発表した力作がBです。NY×中東の現代的解釈ともいうようなエレガンスな雰囲気も魅力の一つ。恐るべし末っ子・・・。まだまだいますよ、この世代!1983年生まれのギラッド・ヘクセルマン君(g)はパット・メセニー、カート・ローゼンウインケルの流れをくむ新たなギターアイドルとして業界注目!そのクリアなギターの音色は空気を一変させるような透明感と心地よさがあって抒情的。小振りでヴァイオリンのようなカスタム・メイドのセミアコ・ギターから鳴るクリアでよく歌うメロディアスなサウンドが自慢。Cで別世界へトリップ〜。イスラエル・コミュニティ、ハマったらコワいですよ☆


ライブ情報

  • 9/21(土) 大阪 Triangle
  • 9/27(金) 渋谷 The Room
  • 10/4(金) 京都 Collage
  • 10/13(日) 仙台Loop Cafe
  • 10/20(日) 長野 Sound Scape

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