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    DJ大塚広子の「神保町JAZZ」
    2012〜15年掲載

DJ 大塚広子の神保町JAZZ:人気美人DJ・大塚広子が贈る、珠玉の神保町セレクト!

DJ Hiroko Otuka
幅広く柔軟なJazzの切り口と、徹底した音源追求、繊細かつ大胆なプレイを持ち味に、DJ/イベント企画、執筆活動を行う。全国各地から、スペイン、フジロックフェスティバル、BLUE NOTE TOKYO等に出演。日本のジャズ・レーベル、「TRIO」、「somethin'else」(EMI)、「DIW」(DISK UNION)のMIXCDを監修制作する。

オフィシャルHP http://djotsuka.com

第8回 2012年リリース、日本人アーティストのオススメ作品♪

Hiroko's Selection

  • Scenes

    @
    Scenes
    bohemianvoodoo

    2012年12月発売。ギター・ピアノ・ドラムス・ベースのカルテットで、親近感あるオーラが魅力の彼ら。最新作はギター&ピアノのスキルとメロディのポップ・センスもさらに磨かれバラエティ豊かでダイナミックな作品になっています。ジャズ初心者の方に彼らをお勧めしたところ、その後ジャズのギターものにハマってしまったということも。

  • Sun Ya

    A
    Sun Ya
    Bennetrhodes

    2012年6月発売。昨今のクラブミュージックを意識したシンプル・ビートと、フェンダーローズやピアノ、アナログシンセを駆使した構成。エフェクトをかけた中性的なスピリチュアル・ボイスやメロディアスな旋律など全てがメロウに絡み合った21世紀型ソウル&ジャズ・ミュージック!新世代のピアニスト/ビートメーカーの野心作です!

  • Afrodita

    B
    Afrodita
    Tokyo Zawinul Bach

    2012年10月発売。自動変奏シーケンサー「M」の機材と、坪口氏のピアノ&キーボードとの共作。まさに最先端の手法ですが、『アフロディータ』というタイトルから伺える本作の意図は、モダン・ジャズ史の中で発展してきたアフロポリリズムのリズム構造とクールさをそのまま今に蘇らせたものといえます。

  • Double Torus

    C
    Double Torus
    田中邦和 林正樹

    2012年9月発売。バッハ、エリントン、パーカー、モンクなどの名作に敬意を込め、伸び伸びと自らの色に染め上げたカヴァー曲と林氏の書き下ろし曲を含む全9曲。吠えるような嘶きや、囁くような美音まで自在に音を操るフレキシブルさが魅力。叙情的で美しい楽曲から痛快でフリーキーな演奏まで多種多様!楽器の音色を十分に楽しめます!

クラブ世代の
実力派!

 今号は年末年始ということで、2012年発売の作品を選りすぐりでご紹介します!ジャズの中でも、今の時代を先陣切って活躍する日本のミュージシャンに限定してみました!まずは、クラブでジャズを聴く層や若い世代に等身大のスタンスで支持を得ているボヘミアン・ブードゥー。若いパワー溢れるメンバーでこれからのヤング世代のアイコンになりそうな予感・・・。彼らのデビュー作からなにかグッとくる才能を感じておりましたが、ちょうど先日12月19日にリリースされた待望の(2年ぶり!)の新作@が大きな話題になっています!今後が楽しみ♪次も若手の注目株!1983年生まれのピアニスト、佐野観が手がけるソロ・ユニット、ベネットローズ。彼は11歳よりピアノと作曲を独学で始め18歳で渡米。バークリー音楽大学で腕を磨き在学中にはMonterey Jazz Festivalにも出演した経歴の持ち主。ここまで見るとメインストリームのジャズメン?と思いきや、彼はクラブ・シーンと密接に関わりながら幅広いジャンルのセッションや、バックサポートを続けてきた若き実力者。あえて王道を行かず若く柔軟な感性でセンスを磨き上げ、自らの手だけで制作したAが高い評価を得ています!彼のピアノはどことなくアーマッド・ジャマルを髣髴させるような雰囲気がとても魅力的。エッジの聴いたビート感と、そのメタリックな印象だけではない繊細なメロディが特徴です。

進化する
再構築ジャズ!

 前述のAもですが、今はミュージシャン1人で全て演奏、制作を行い作品にすることも多くなってきています。機材の発達、進化。ジャズも様々な形態での演奏が行われていますね。次にご紹介するのは、キーボーディスト、坪口昌恭。現在のジャズ界で注目される菊地成孔氏と10年以上もまえからタックを組んで曲制作に励み、大学でも教鞭をとる多才なミュージシャン。編成を変えながら動き続けてきた東京ザヴィヌルバッハの新作Bは、坪口氏ソロでの作品。本作は彼が長年追求してきた、アフリカ音楽のリズム構造を大胆に表現しています。一見クラブジャズや、テクノのようなクールな質感の音楽ですが、その構造はそれらの音楽を脱して再構築したジャズの姿!最後は、テナーサックスとアコースティック・ピアノのデュオ作品Cをご紹介します。ソロ・ピアノや自己のカルテット「STEWMAHN」での活動で人気のジャズ・ピアニスト、林正樹と、スタンダード・ジャズからポップスまで幅白いスタイルが持ち味のテナーサックス奏者、田中邦和。甘く豊かなサウンドのテナー、色彩豊かなピアノの二つの輪がくるくると円を描いていくような印象の音楽です。デュオは物足りない…なんていうイメージが払拭されるはず!リズムや楽曲イメージを自由に再構築するのが今のジャズのスタイルなのかな〜と感じた2012年でした。来年も気持ちが豊かになる音楽をたくさんご紹介したいと思います♪


ライブ情報

  • 12/24(月) 六本木 SuperDeluxe
  • 12/26(水) 鎌倉 Venus Cafe
  • 12/28(金) 渋谷 THE ROOM
  • 12/29(土) 名古屋 domina
  • 1/11(金) 高円寺 GrassRoots
  • 1/12(土) 四谷 いーぐる
  • 1/13(日) 乃木坂 Cactus
  • 1/23(水) 六本木 アルフィー

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