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    DJ大塚広子の「神保町JAZZ」
    2012〜15年掲載

DJ 大塚広子の神保町JAZZ:人気美人DJ・大塚広子が贈る、珠玉の神保町セレクト!

DJ Hiroko Otuka
幅広く柔軟なJazzの切り口と、徹底した音源追求、繊細かつ大胆なプレイを持ち味に、DJ/イベント企画、執筆活動を行う。全国各地から、スペイン、フジロックフェスティバル、BLUE NOTE TOKYO、東京ジャズフェスティバル等に出演。日本のジャズ・レーベル、「TRIO」、「somethin'else」(EMI)、「DIW」(DISK UNION)、「Venus Records」のMIXCDを監修制作する。

オフィシャルHP http://djotsuka.com

第12回 今話題のロバート・グラスパーが参加する(&したい)注目作!

Hiroko's Selection

  • Life As A Ballad

    @
    Life As A Ballad
    Abiah

    2012年リリース。NY出身のシンガーソングライター待望のセカンド・アルバム。('06年ジェレミア名義『Chasing Forever』でデビュー)全編に渡って美しく穏やかなミディアム?スローで、彼のオーセンティックな部分を打ち出したオーガニックな傑作。彼のハイテナー・ヴォイスがスタイリッシュで個性ある印象。

  • SHeritage

    A
    Love Surreal
    Bilal

    2013年リリース。フィラデルフィア出身で、'01年からキャリアをスタート。ビッグバンドなどのジャズを志すもザ・ルーツやディアンジェロの影響でネオ・ソウル界の道へ。毎回現行シーンとは一線を画すサウンドで注目を浴びる彼の4枚目となるアルバムは、シュールレアリズムにインスパイアされたという想像力をかき立てられる内容。

  • My True Story

    B
    The World Has Made Me The Man Of My Dreams
    Meshell Ndegeocello

    2007年リリース。ギル・スコット・ヘロンの影響を受け、人目を引く丸坊主姿も印象的な女性シンガー。ベルリン出身、ワシントンDCに育ちNYへ。'93年デビュー時から様々な作風のナンバーを生み出す。本作はドラムンベースから、レゲエやアフロビート、タフなファンクからR&B、そしてジャズをも操った見事なセルフ・プロデュース作!

  • Black Radio

    C
    Little Dragon
    Little Dragon

    2007年リリース。R&Bの影響を感じさせるグルーヴ感とミニマルなアレンジ、ポップなソングライティングで人気のグループ。DJ Shadow の'11年作にもフィーチャーされているシンガーの Yukimi Naganoは日本人とアメリカ系スウェーデン人のハーフ。グラスパーがカヴァーした「Twice」は映像のアートワークも要チェック!

グラスパーを生んだ
メンズ・ヴォーカリスト♪

 4月ならジャズ・スタンダード「I Remember April」のカヴァー特集にしようかな〜と思っていましたが、なにやら、ざわざわしている今のNYジャズシーン・・・。先月取り上げたピアニスト、ロバート・グラスパーの人気はちょっと異常なんじゃないの?!と調べてみると、彼と活動するミュージシャンは多彩なジャンルでどんどん化学反応を起こし、今のジャズ界を活性化しているように思えるのです!ロバート・グラスパー関連作を辿るとたくさんの旬な音楽に出会えるはず!
  まずは、4月25日にブルーノート東京で待望の来日を果たす、アビアー。昨年末のリリース@は、R&B、ジャズ双方のリスナーから人気急上昇!彼とグラスパーは10年前からバンドメンバーとして活動していて、従兄弟の関係だとか!彼のオリジナリティはそのユニークな歌声。サラ・ヴォーンやアニタ・ベーカーといった女性シンガーにどっぷり影響を受けたことで培った、唯一無二のトーンと表現の幅広さに業界大注目♪次はネオ・ソウルの界のシンガー、ビラル。彼とグラスパーはスクールメイトで、グラスパーの持つヒップホップ人脈(J DillaやQ-Tip等)も彼からの紹介がほとんどだったとか。彼の新作Aは、ジャズというよりもたくさんのジャンルが混じり合った独自の世界観。楽曲も既定の概念に囚われる事なく、かなり自由です。ソフトで柔らかい@に対してAは癖のある、より通好みの内容かな・・・。

グラスパーが求める
女性シンガー♪

 グラスパーの周辺には有能なアーティストがごろごろ。特に確信犯というべき女性アーティストは要チェックです。彼の『Black Radio』収録の人気曲「Afro Blue」のヴォーカルを務めたエリカ・バドゥももちろんですが、'07年にグラスパーが参加したBも素晴らしい作品です。黒人のマルチ女性シンガー、ミシェル・ンデゲオチェロは、"闘争の女性ミュージシャン"として知られる時の人。随所に政治社会的テーマがちりばめられたリリックと、70年代を意識した妥協のないトラック。レトロで新鮮味があり、すでにカルト的スターとして人気です。Bではパット・メセニーやブランドン・ロス、オリバー・レイクなどジャズ・アーティストをゲストに迎え、グラスパーも名を連ねています。そして、グラスパーが昨年「次にコラボしたいアーティストとは?」との質問で語っていたのが、リトル・ドラゴンのフロント・シンガー、Yukimi Nagano。本年『Black Radio』のリミックスアルバムとして発売された『Black Radio Recovered: the Remix Ep』のなかでザ・ルーツをフィーチャーしてカヴァーしているのが、C収録の「Twice」。グラスパーとYukimi は一度だけ軽く会った程度のようですが、彼女の声がとても好きなんですって!日本の血を引くYukimiと、グラスパー、そのコラボがこれから実現するかも??


ライブ情報

  • 4/21(日) 渋谷 Saravah Tokyo
  • 4/26(金) 渋谷 The Room
  • 4/28(日) 吉祥寺 ジャズ喫茶メグ
  • 4/30(火) 新宿 Brooklyn Parlor
    インターナショナル・ジャズ・デイ記念 大塚広子&菊地成孔
  • 5/3(金) 大阪 寝屋川 Bar ADO
  • 5/11(土) 19:00〜 六本木 アルフィー
    日野元彦メモリアル・ウィーク記念 大塚広子&須永辰緒
  • 5/11(土) 23:00〜 三軒茶屋 Orbit

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