店名の「トライオード」を見てピンときたあなたは、かなりのオーディオ通！ そう、こちらは真空管アンプのトップメーカー「トライオード社」とコラボレーションしたお店なのです。元々、オーディオ関係の仕事に携わっていた支配人の遠藤洋さんが、敷居が高いと思われているオーディオに親しんでもらえるようにと、トライオードの音を聴けるカフェを考えたそう。

　でも、なぜ神保町に？
「神保町は学生が多く集まるカルチェ・ラタンのイメージがあって、岩波ホール、レコード店、古書店、楽器店と文化的背景が豊かな街。秋葉原も近いので、オーディオにも関心が高い方が多いと思いました。お客様のなかにも、この近辺でレコードを買って持ち込まれる方もいらっしゃいますよ」

　神保町の文化の厚みと、お店の方向性がぴったり合ったようです。

　カフェを名乗りつつも、本格ビストロ料理を中心に、「温野菜〜バーニャカウダソース」などの定番料理は30種類、「自家製サルシッチャとキャベツのトマト煮」などの週替わり料理10種類と、豊富なメニューが目を引きます。

　「抜群にいい肉を揃えました」と遠藤さんがいう通り、「但馬牛のランプステーキ」や、最高ランクのイベリコ豚「ベジョータ」のうち、さらに希少価値の高い部位「セクレト」をローストしたものなど、肉食ファン垂涎の料理に釘づけ！ ワインもフランス、イタリアからニュージーランドなどニューワールド系のものまで揃います。ぜひ極上の「音×食」体験をしに出かけてみて！

（文･写真／浅井直子）