ナビブラ神保町 2012年7月特集

神保町花月祝5周年・ようこそ、笑いの園 神保町花月へ!

新座長!?が激論! 4芸人が劇団を結成!メンバーはドラフトで選出?

7月に4劇団が立ち上がることになりました。座長は、マンボウやしろさん、ニブンノゴ!宮地謙典さん、カナリア安達健太郎さん、サカイスト酒井まさよしさんの4名。劇団結成へ向けて、それぞれの思いを聞きました! (以下敬称略)

  • 酒井まさよしさん

    1979年生まれ。1998年、兄・酒井デンベーとサカイストでデビュー。

  • 安達健太郎さん

    1979年生まれ。ボン溝黒と2003年カナリアを結成。安達の歌唱力を活かしたネタも多い。

  • 宮地謙典さん

    1976年生まれ。1997年、森本英樹、大川知英とニブンノゴ!を結成。リーダー。

  • マンボウやしろ

    1976年生まれ。1997年、林克治とカリカを結成。林の芸能界引退を機に、マンボウやしろとしてソロデビュー。


全員 はい

酒井 会社からそれぞれ単独に話があったみたいです。リーダー(宮地)はまたちょっと違う経緯で話があったらしいですよ。

宮地 ぼくは神保町のすずらん通りの上島珈琲店で、3月の中旬ごろ、舞台監督さんに呼び出されて、「劇団を作りたいんだ」という話をされました。喫煙席でしたけど。この情報、要りませんか?

酒井 どっちでもいいよ(笑)。

家城 でも、2人ともタバコは吸わないんですよ。

宮地 なのに喫煙席で。さらに、コーヒー店なのに紅茶を頼んでた。

家城 さすがですね(笑)。

酒井 それもどうでもいいよって(笑)。

宮地 まぁそこで、この話が出て。まだそのときはどういうふうにしようかってう具体的なプラんはなくて、「劇団を持つっていうのはどう?」という感じで言われたんですよね。そのときは率直に、「ぼくだけなら嫌です」といったんですよ。ひとりだけの劇団が嫌って意味じゃなくてね(笑)。何人かで同じように劇団を作って、それで切磋琢磨していくっていうならいいかなぁと。

宮地 どうですかねぇ〜。

酒井 ぼくがこの話を受けたときは、もう、すでにほかのお三方が決まっていて、ぼくを入れて、この4人でいくよという話だった。

家城 ぼくは一度劇団やっていたんですよ。そのときに思ったのは、芸人って本当、言うこと聞いてくんないなぁって(笑)。

3名 (笑)。

家城 3年やってたんですけど、むちゃむちゃ髪の毛抜けましたから。二度とやるかと思っていたら、まあ会社からの命令だったんで、しょうがない、やるかっていう(笑)。

3名 (笑)。

家城 ただ、まじめに言えば、自分のためにも、もう一度戦わなければいけないというか、壁を超えたいなぁという思いはありましたからね。いいチャンスだと思っています。

安達 ぼくは、「ぼくでいいんかなぁ」というのが正直あって、やるからには、いろいろな人に神保町花月の存在を知ってもらえるきっかけになればいいなぁって思っています。

酒井 ぼくもそうですね、話をいただいたときには、ほかのメンバーの方……(沈黙)
   (間)

3名 大丈夫ですか?(笑)。

酒井 …(笑)いやいや、「座長」って言うのがいいのか、劇団だから「団長」なのかってちょっと迷っちゃって。なんて言えばいいんだかって(笑)。
でね、そのほかの3名の座長の名前を聞いていたんで、この3人の中に入ってどういうふうに自分らしさを見せていこうかなっていうのは考えましたね。

宮地 まぁ、みんなお芝居が好きなんでね。今は、人気のある劇団とかが大きくなってテレビへ進出したり、劇団の脚本家が脚光を浴びたり、映画やドラマを撮ったりしていますよね。やるからには、そこまで大きくしていいけるといいかなぁと思います。

家城 そういうところまで広がっていきたいよね。

宮地 それで、なおかつ生活費を稼げるならば、と。

家城 何いってんだよ(笑)。急に生々しい話をするんじゃないよ。

宮地 いや、そこ冗談ですけど(笑)。

家城 ええ、じゃ、お金要らないの?

宮地 欲しい。お金は欲しい。

酒井 じゃ、冗談じゃないじゃない。

宮地 全然、ガチだよ。

3名 (大笑)。

宮地 ガチだけど、それ以上にどんどん大きくしたいっていう夢はあるんで(笑)。

家城 どうかなあ。まだメンバーも決まっていないんでね。これからなんですよ。ただ、その件に関しては、安達さんから言ってください。

安達 はい、あの〜、集客力のある、人気若手芸人。

3名 (笑)。

安達 「あの劇団を見に行こう」じゃなくて「あの人を見に行こう」「あの人が出ているから見に行こう」みたいな。

3名 (大笑)。

安達 それがすごく大事。

酒井 脚本どうのこうの、の前に?(笑)

安達 そうですね(笑)。

3名 (笑)。

宮地 あとはやっぱり、いい芸人とかはもちろんですけど、過去に一緒にやって、おもしろい奴だなっていう人や、やりやすい人っているんで。なので、自分が必要だなって思う人を選びたい。何人か候補は挙げているんですけど。でもこれってみんな(ほかの3名)とカブってるんだろうなぁ。

酒井 それはそうですよね。

酒井 そうですね。ただ、カブってしまった人をドラフトで獲得しても、じゃあ、どうやって使うんだっていうところまではまだ何も考えてはいないんです。やってみないとわからない部分がありますから。

家城 どんなプランを持っていても、本当に集客を見込めない薄いメンバーになったときに、方向変えるもんね。

宮地 それは変えるよ。

家城 メンバーによって、やり方や方向性を変えざるをない部分もあると思うんですよね。ぼくはでも、神保町に忠実なというか、この街を愛している芸人を選びたいなぁと思ってるんですよ。公演の前後は神保町をパトロールするぐらいの。「神保町を愛している」「守りたい」っていう。

3名 (笑)。

安達 ゴミ拾いとか自警団的な?(笑)。

家城 そうそう。たまに、夜遅く騒いでいる若い人や外国人の団体さんに、日本の真ん中で何しているんだ、みたいなことを言いたいね(笑)。

酒井 家城さん、劇団の話なんで。日本を守る話じゃないんで(笑)。

家城 (笑)あれ、違うの?

酒井 違いますよ(笑)

酒井 ええ、スタートはここからで。ゆくゆく全国を回れたらいいっていうのはありますよね。

4名 そうそう。

家城 神保町花月から始まった、みたいな。

宮地 「あの神保町花月の」ということでオファーをして、それで名のある俳優さんたちが出演してみようかと思ってくれるくらいになるといいですね。ここは、場所もいいし、小屋もすごく好きなんです。

家城 サイズ、いいよね。

家城 100〜200名くらい。

酒井 「四季」か(笑)。

家城 (笑)。

安達 目指せ「四季」で。

家城 (笑)でも本当に何人くらいになるんでしょうね。主軸を8人くらいで結成して、どんどん増えていくとか。あとはお芝居によっても違う規模になるんでしょうけど。

酒井 メンバーはそれぞれが希望の、こういう人がほしいっていうのを出し合って、結成していく感じ。で、カブるようなことがあったらドラフトになるっていうことです。(3名に)いやぁ、カブるんだろうなぁ。

4名 はい。

宮地 やっぱり自分のもちネタではなくすべて芝居なんで、最初のころは照れくさかったりしたんですよ、まじめな芝居は。でもそこは割り切ってやっていましたね。そういう芸人さん多いですよ。お客さんを本気で泣かせようと真剣に芝居している芸人もいるし。かっこいいですよね。自分の持っているものはと違うものを出すという。

家城 ぼくは演出させてもらうことが多いんですけど。みんな知り合いなんで、この人にどういうことをやらせたらおもしろいかっていうことがわかってるんですよ。でも、その人の持ち味を出しつつも、本人が気づいていない良さを、お芝居を通して「こういう部分もあるよ」ということを出せるような、演出家、です。

酒井 なりたい!じゃなくて?(笑)。

家城 (笑)。

酒井 ぼくはそういう人ですみたいな(笑)。

家城 (笑)いやいや、なりたいです。本当に思いますよ。引き出したいなぁ。

安達 ぼくは神保町花月で芝居を通して、自分の芸の幅が広がったと思っていますよ。ありがたいな、と。

家城 うそつけ(笑)。

安達 いやいや本当(笑)。もしかしたら狭まったと思われているかもしれないですけど、ぼく個人としては広がったと思っています。

家城 こういうつかみどころのないキャラなんですよ。嘘言ってんだか、本当のこと言ってんだか(笑)。

酒井 ぼくはこの劇場出させてもらったときに、後輩も先輩も一緒に出させてもらったんですが、先輩も後輩も一体になれるというのか、公演の間の1週間、ともにお酒を飲んだりして、お互いに激励し合って、終わったときには1つになれるというところがある。本来はライバルなんだけど、仲間になれる場でもある。自分が座長になってからも、チームが1つになれるような、そんな芝居が作れたら、いいなぁって思います。

3名 おおお(笑)。