ナビブラ神保町 2014年9月特集

まだまだ熱いぞプロ野球!場外に、こんなネタあります。

なに、これ?昭和20年代野球倶楽部西神田で秘密結社のイベントが!

毎月最終水曜日、とある西神田のマンションの一室で、昭和20年代に特化した野球を語り合う例会が催されている(らしい……)。

偏差値70超えの野球バカ≠フ集まり

戦中、敵性スポーツの野球を扱う雑誌を存続させるため、国技の相撲を表紙にした苦肉の策が、戦後も残ったという。また、6月には神保町のギャラリーで「昭和かるた原画展」を開いた。

 野球が日本人の最大の娯楽であった良き時代を、「我こそは!」という知識自慢・お宝自慢がネタを持ち寄って、コアな話題(「高橋ユニオンズナイト」「毎日オリオンズナイト」など)で盛り上がるイベント。最も白熱するのがプロ野球事件史で、誰も知らない"あの事件この事件"について語るのが至福の時だそうだ。かつての定例会では、なぜか相撲が表紙になっている『野球界』(昭和21年発行/博文社)が俎上にあがり、議論が白熱した。こうした定例会のほか、「昭和野球かるた」を作ったというからオーバーランも半端じゃない。

昔の野球雑誌をクソまじめに検証する!

 ナビブラが潜入した例会では、『アサヒグラフ』(昭和23年)に「六大学主戦投手告知板」の記事を発見した。杉下茂(明治→中日)も関根潤三(法政→近鉄→巨人)もまだ初々しい大学生。同誌は昭和野球史研究の一級資料だそう。  また、同年発行の『スポーツライフ』誌面の覆面座談会では、プロ野球選手・監督のほかに、"街の野球愛好者"が2人も入っているのがすごい! この時代に「野球記者」じゃなくて「野球ライター」という言葉が使われていたことにも驚かされる。こうした発見があるのが昭和20年代野球倶楽部の真骨頂だ。

古くからの野球ファンには たまらない一級資料。まさに文科系野球≠フおもしろさだ!

神田古本まつりの裏番!?「東京野球ブックフェア」

確実にプロ野球女子≠ェ 増えてきている。お宝古書が山盛りだ!

 今年も10月25日(土)から始まる東京名物「神田古本まつり」。その裏で毎年、昭和20年代野球倶楽部をはじめ、野球ファンの間で有名なのが「東京野球ブックフェア」だ(主催者発表/2013年来場者1200人)。  「東京野球ブックフェア」は、地方出版の本や古書、マニア垂涎の野球グッズが所狭しと並び、プロ野球解説者のトークショーなどもある楽しいイベントだ。女性の来場者も年々増え、ごひいき球団のユニフォームを着て参加する人もいる。  野球ファンは、昔ながらのオヤジと少年の世界から、ちょっと華やかな世界になりつつあるようだ。「神田古本まつり」と併せて、「東京野球ブックフェア」(今年は12月14日に原宿レンタルスペースさくらにて開催予定)にも足を運んでほしい。

昭和20年代野球倶楽部

野球オヤジをまとめるチャーミングな林さやかさん

文科系野球雑誌『屋上野球』などを発行する出版社「編集室 屋上」主宰の野球大好きな林さやかさんと、神保町のスポーツ専門古書店「ビブリオ」の小野祥之さんが、昨年5月に立ち上げた任意団体。現役のスポーツ紙プロ野球担当ベテラン記者や、野球がメインのノンフィクション作家ほか、大リーグ通の大学教授や著名人も参加している。

【開催場所】
西神田 3-8-5 西神田 301「編集室 屋上」
【開催日】
毎月最終水曜日 19:30〜21:00(居酒屋での延長戦あり)
【会 費】
1,000 円が基本(ゲストによって変動することも)
 

facebookはこちら