小学館さんと劇場を作ることになり、東京にある他の劇場との住み分けを考えた時に、「吉本として"ものづくり"のできる劇場にしよう」となったんです。そこで「若手を使って芝居をやろう」とできたのが神保町花月でした。
率直に言うと「よう創ってきたなぁ」ですね(笑)。単純計算で年50本の芝居を創っているわけですから、最初は「ムチャかな」と思ってました。実際にやってみると、できるもんやな、と。
この劇場に出ている芸人が、売れてくれることです。ここでやっていることを、もっと大きな劇場でやり、それでちゃんと収入とステイタスを得られる。ゆくゆくはそこまで持っていきたいですね。あとは、神保町花月ができたことで若い子がこの街に集まり、彼らをターゲットにした店が増えて人の流れが変わり、最後は池袋から神保町まで地下鉄がつながればいいですね。……と、大風呂敷を広げておきましょうか(笑)。
神保町 やきとり道場 ごだわりやま
住所:神田神保町1−1−13 三省堂書店第2アネックスビルB1
電話:03-5283-3951
営業:16:00〜24:00
定休:無休
やっぱり旗揚げ公演ですね(POISON GIRL BAND主演『ハッピーな片想い』)。演者がどれくらいやりきってくれるのか、お客さんがどう受け止めるのか……、幕が上がるまで本当にどうなるかわからなかった。演者で印象的なのは、グランジと犬の心。グランジは今までの吉本芸人とは違う売れ方ができたら、面白いと思います。犬の心は芝居を経験している人なので、神保町花月というホームグラウンドを持てて、戦いの場が広がったんじゃないでしょうか。
笑いだけじゃないものが見られる、ということですね。ひとつのストーリーを見るということは、鍋を食べるようなものだと思うんです。『ルミネtheよしもと』は言わばフルコースなんですよ。前菜のネタがあって、メインディッシュの新喜劇がある。一方、『神保町花月』は寄せ鍋ですね。いろんな芸人が混ざった鍋を「120分、食べてね」という感じです。フルコースは前の皿がいまいちでも、次がうまいと気持ちを切り替えられるけど、鍋はひとつの変な味が混ざると、全体がまずくなる。そのために、稽古の段階でどれだけいい味にするか、みんな頑張ってるんだと思います。
どうしても深夜に食事することが多いので、飲み屋になってしまいますけど……、『やきとり道場』はウマいですね。個人的には「せせり」が好きです。ただ、人気メニューなのかわからないんですけど、22時くらいに行くといつも売り切れているんですよ。ぜひ、もっと「せせり」を仕入れてもらいたいですね(笑)。
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