『本と街の案内所』がある神田神保町1-7は、神田古書店街のど真ん中とも言える場所。もともとここには"十一軒長屋"という長屋がありました。
関東大震災でほぼ丸焼けとなったこの辺り一帯。ここに昭和5年、震災後の復興事業の一環として建てられたのが十一軒長屋なんです。モダンな"洋風"の木造建築として当時から多いに注目されていました。周囲にも同じような洋風の木造建築が軒を連ね、その多くが古書店を営んでいました。

それは、神保町を象徴する風景でもありました。
今は残念ながらその多くが失われ、十一軒長屋の中でその名残りをとどめているのは僅かに3軒。その一つがこの『本と街の案内所』なのです。
そう、ここは新たな神保町の象徴として、この街に訪れた人々に、その魅力を知ってもらうためのスポットでもあるのです。
そんな歴史を感じさせる"長屋"。ちょっと足を運んでその佇まいだけでも堪能してみてください。
看板の文字を書いたのは、ナビブラ神保町を運営する風讃社のデザイナーとナビブラのスタッフ。「レトロ感がありつつ、勢いのある感じも出したくて」と、実際に筆で書くことに。いくつも書いた中から、バランスのいい文字をチョイス!
文字をスキャンしてパソコンに取り込み、原寸大で配置。地の色は「案内所の外装に合わせた赤!と最初からイメージで決めていました」とデザイナー。文字は黒と白で、シンプルなコントラストで表現しました。
屋外用のカッティングシートを使って、スタッフが一文字ずつ丁寧に文字をカットし、看板土台に貼り付けます。シートがよれないように、少しずつ貼っていく、とっても慎重な作業です。イケブラ斉藤さん(左)と中野書店の中野さん(右)は、さすがに息がぴったり!
丸2日をかけての作業の末、スタッフ全員の気持ちがこもった手作り看板が完成しました。
看板制作スタッフ:「神田学会、神田古書店連盟、連想出版、ナビブラ神保町」の皆さん。
A/いよいよ、看板の設置作業です。まずはしっかりと設置場所を確認する、働くイケブラ・斉藤さん(左)。
B/斉藤さんたちが無事に作業できるよう、祈るふりして、こっそり余所見をするイケブラ・西秋さん。
C/祈るのもそこそこに、ひと目を盗んで野球のスイングを始めるダメブラ・西秋さん。
『本と街の案内所』は、神保町をこよなく愛する人たちの手によって、作られました。街中で、真っ赤な看板が目に入ったら、ぜひともお立ち寄りください。案内所スタッフと共に、もっともっと神保町を楽しみましょう!